東京マグニチュード8.0

昨日が最終話でした。

先ほど見終わったのですが、この話は結局どんな話として見れば良いのか未だに分かってません…

スタートは、仲の悪い家族に業を煮やした弟がなんとかその関係を修復すべく、姉の未来と二人で思い出深いお台場に行くところから。語弊がありそうな表現ですが。

地震に見舞われるのはそこですね。マグニチュード8.0。詳細は忘れました。

そこからなにがあったかというと、主人公の未来が災難に巻き込まれつつ弟のユウキと仲たがいしたりマリさんに当り散らしたり、家族の大切さや自分のちゃちさを思い知ったりしながらひたすら家に向かっていただけだったような。

こういうクライシスものというと、終末世界のようになって人間の本質を問うような話に突き進むイメージだったのですが(ものすごい偏見)。これは大災害であるものの、災害救助もありそんなに大混乱もしていないので、まぁ他人の自己中な面がちらちら見えたりしますが、話の意味では基本的に主人公に困難を与えるためというイメージ。

というので、やはり主人公未来がこの災害を通じて成長していく物語という見方でいいのかなぁ。僕の目が節穴なだけかもしれません、あしからず。

あとは、「普段当たり前に享受している物のありがたさ」みたいなところでしょうか。非日常のものとしては常道ですよね。いや分かりませんが。

災害のリアリティは詳しくないですがかなり気を使っている様子で、そういうところはアニメらしい演出は抑えて、地に足着いた印象。

ただ最後にガツンと来て、まさかユウキが死んでしまうとは。というか、後半のあれは幽霊というよりは未来が見ていた幻覚でいいんですよね…?なら、ユウキの行動は未来の心理の代弁ということなのかな。

しかし未来の成長物語としても、家族の絆的な意味にしても、ユウキは死んでしまったほうが話がよくまとまると考えてしまう自分が何とも嫌な奴だなぁと思います。

だって、

未来→弟に依存というほどではないが助けられまくり
家族→ユウキが仲を取り持つ最後の砦(だった)

なので、上の二つのテーマ的にはユウキが死んだほうが、

未来→ユウキがいなくても自立して生きていかなきゃ
家族→それでもつながってるんだ

と一歩進めるじゃあないか、と。

やはり英雄は死ななければならないのか…

なにはともあれ、ラストも結構ぐっときたし、それなりに良作だったのではないかと思います。おすすめ…かは分かりませんが。