ピクシーワークス 南井大輔
更新が空いてしまいました。髪を振り乱したり名古屋に連行されていたせいです。すいません。
学園の才女かつ問題児が集う笹島明桜高校・天文部。ボーイッシュな体育会系娘・神楽木芹香。和風美人な天才メカニック・葛城奈緒子。科学を偏愛する歩く校則違反者・片桐千鶴。
夏休み直前、生徒会に部費の使い込みがバレた彼女達は、ある依頼を請け負う。それは、かつての戦争で葬られた戦闘機の修理で──!?
そんなこんなで、お目付役の生徒会副会長・遠藤由衣も仲間に加え、女子高生4人による夏休みの“秘密の合宿”が始まった。やがて彼女達は戦闘機に隠された秘密を発見し……。
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特になんの前触れもなく登場したので、またゲームのシナリオライターがデビューしたのかと思いきや違いました。一度は落選したものの出版にこぎつけた形のようです。
その中身は、ウルトラ高校生達がその常人離れした頭脳や能力を存分に活用してテロする痛快なお話です。しかしテロ。
設定やなんかかなり濃いですが、そんなに説明くさくならないのは個人的には好感。キャラクターも格別個性的というわけではないけれどしっかり立ってるし、会話や地の文も軽快。
特筆すべきは、全体的に登場人物が割とクレバーなため安易な議論や成長譚みたいなものが省かれている所でしょうか。ライトノベルは読者層をどこに持ってきているのか詳しい事情は分かりませんが、若干自分より下に設定されているようで、この辺に不満をよく感じます。しかしこれはストレスなく読めたので、かなり好印象です。
けど少し思ったのは、まず由舌を巻くほどの指揮管理能力という由衣の一番の見せ場がカットされている点。そこが省かれちゃうと出てくる内容だけで見ればただのみそっかすにしか見えず、読者に円滑に説明するための一要素みたいになってしまいかねないというかそう見えました。僕の思い込みかもしれませんが。
あと、少し盛り上がりに欠ける気も。テーマや主張、また感情の臨界点のようなものがないので、ライトな仕上がりというか。
うまくいけば続編が出せそうな終わり方なので、次巻が出たら買います。最近読んだ中ではかなり面白い部類でした。