アンシーズ

あざとい設定のみで勝負。

あらすじが見つからないので割愛。TSもの(性別入れ替わり・反転など?)という奴らしいです。これは男→女ですね。

これに学園と聖杯戦争っぽい風味を足せばこの小説になります。

キャラから設定からとにかくあざとくて、狙うとか言うレベルじゃない…けどTSってきっと誰もが一度は妄想する話ではあるので、その欲望をうまく体現してくれているかも。男がみんなかわいい女の子になるとか。

テーマとして責任の話が出てくるのですが、最初の出だしは流石におかしいと言うしかない。トモはミツウの刀折ったことに対してひとかけらも責任ないのに、それを追求され続ける挙句に「殺したければ殺してください」って。

そもそも責任に対してこれだけ過剰な意識を持っている人間が、こんなに責任の在り処に鈍感なわけがないと思います。

あとこの小説の最大のミスは、何と言っても聖杯戦争と言う設定を入れてしまったところだと思います。そんなシビアで大事な話にすれば、そもそも主人公が何も知らずに適当に転校してくるところからしておかしいし、話にシビアさが足りなすぎる。普通もっと疑心暗鬼の殺し合いになるんじゃないかな。

本作のやりたい事からすると、そもそも聖杯戦争にしたのが間違いで、ただの子供のお遊戯に徹したほうがまだリアリティのある話になるんじゃないかなと思います。

ということで、始終首をかしげて違和感に苛まれながら読んでました。微妙。多分この小説に対しこの読み方は間違っているのでしょうけれども。