スクランブルウィザード4

個人的に好きなシリーズ第4巻。

何でかって、まずとにかく読みやすい。最初のほうこそ読みやすいを通り越していたものの、巻が経つと性急感が薄れて自然な描写になってきたように思います。

1巻の頃の、テロリストに対する警察の対応とかもう少し何とかならんのかと思ったのですが、だいぶ上手くなってるのかな?と思います。

ドラマの作り方も毎回ある程度クオリティを維持してきてるし、設定にちゃんとキャラクターがついてきているので違和感なく読めて良い。

もう一つ大きいのは、主人公が大人なので(ガキっぽい所があるとかという話ではなく)、安易な成長譚にならないのもありがたい。

この人はなんでもそうですが、ちゃんと筋の通った作り方をするので、納得いくかは別としても理解はできます。

筋は通っていてもちょっと描写が機械的で薄くなる…というか、物語で表現せずに説明や台詞で済ませてしまう所が少しあるので、もう少し尺を取ってもいいのでその辺が話として描かれたほうがいいとは思いますが。なんだか取ってつけたような印象になりがちなので…まぁそれをやって一体何人喜ぶのか分かりませんが。

しかし今回の話は作中のPM社の社長も言っていましたが、ネタの割には小規模で終わってしまったのが少し残念…。だいぶシリーズも続いてきたし、次回はもっと大規模で尺の長い話にしてくれるとなんか色々深く書いてくれそうなので期待します。