ラプンツェルの翼

読了。

とりあえずゲーム小説といわれていたのでどんなもんかと思いましたが、何となくFateを連想。ただ、その辺のサバイバルゲームバトロワ?)っぽい話はかなりさくさく進んでスピード感のある展開。あっさりしすぎで小さくまとまったと見るかは人によると思いますが…。

ゲーム小説らしくスリルがあって先の読めない展開は面白く読めたのですが、何となく腑に落ちない箇所がいくつかあって…この評価になりました。

なんだろう?基本勢いというか、そんなに考えて読むものでないというか。そんな気がしました。

以下ネタバレ


とりあえず個人的に残念に思った点は二つ。

1、天使の精神構造について
2、主人公の態度が一貫性なさ過ぎな件について


1は、「人間よりはコンピュータに近い」と言われてはいるものの、結局はっきりしない(いろんなパターンがあるし、成長により異なる面もある)こともあり、最後感情が芽生えたような所を素通りしてしまった感が。

2、利害関係という言葉に奈々との関係でやたら拘るくせに、ジェシカはやたらすぐ信じたり、「話せば分かる!」と叫んでみたり、結局なんなんだ!と思ってしまう。

後は、人間は性悪説なんだ、見たいな話がぽんと出てきてそれっきりだったり。

この辺で個人的に引っかかってしまい…

何となく尺が足りない気がする…2はまぁ主観的な面もあり、好みもあるとして、1やら、主人公が空っぽの状態から動機を取り戻すことなど、話としてはいい気もするが、正直置いてかれた感が強いかなと。

過去の作品は黒いともっぱらの評判なので、まぁ次回作の評判を見つつ…かなぁ。