変われる人 身震いするほどの違和感
- 作者: 鮒谷周史
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2012/01/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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一理ある。
言っていることがためにならないわけじゃない。気づきはある。
それなのに、震えるほどの不快感を覚える。
これは多分本書が悪いわけではありません。世間的には普通かもしれないし、素直に受け取れる人もきっとたくさんいるんでしょう。だから私が一方的に突っかってかいるだけです。
この本やこの人が好きな人は引き返してください。
例えば、P.42ページの一節。
たとえば同じ学校を出て、同じ会社に入って、同じスタートを切っても、五年、十年、二十年と経つうちに大きな差が開くことがあります。年収数百万円のままの人もいれば、年収数千万円、一億円という人もいるのです。
常に時間に追われ、あくせくと生活している人がいる一方で、優雅に時間を過ごす人もいます。人間関係に苦しみ、孤独で寂しい人生を過ごす人もいれば、たくさんの友人や家族と豊かな人間関係を築き、幸せな人生を過ごす人もいるわけです。
(強調は掲載者)
ふうん。そういう人生が幸せなんですね。幸せね、幸せ。
P.65ページの一節。
例えば私の中学・高校時代の友人を「できる系」「いまひとつ系」に色分けすると、私が付き合っていた友人はほとんど後者でした。しかし「いまひとつ系」のコミュニティに所属していた友人の中にも、復活を遂げた人はたくさんいます。
(強調は掲載者)
「できる系」に「いまひとつ系」。それに復活ですか。
ここまででもたいへん素晴らしい、おありがたいお言葉ですが、次は白眉ですねー。
最初に気づいたのは、人生の勝ちパターンは大きく二つに分けられるということです。
(強調は掲載者)
このひとはきっと典型的な「社会的」成功者で、勝ちパターンに乗って、世の中に価値があると思っていて、人生には勝ちがあって、さぞ幸せな人生を送っているんでしょう。
いやー、とても素晴らしいですねー。
思考停止しない限り、幸せなんてありえないんですが……。そんなに停止した思考で何を説くつもりなんでしょう。ああ、「社会的に」成功する方法か。そうでしょうとも。
多分8000人のキーパーソンって、全部「社会的に」成功した人でしょうし。
自分で言ってますもの。「情報発信が好ましい出会いを引き寄せる」って。それつまり会う人に明確に指向性があるってことですよね?
成功のパターンは違っても、何を成功と呼ぶかは全部いっしょなんでしょう。人生に勝ちパターンがあるんだもん。
その「成功」という考え方こそ、最強の固定概念だと思うのですが……
まあ私は人生に勝ち負けとか使うその感性が許せないし、簡単に幸せとかそういう言葉を使う神経も信じられませんけど。
僻んでいると思われても一向に構いません。僻むほどの方だとは思えませんが。