ココロコネクト ヒトランダム
ラノサイ杯・新人部門で1位争いをしていたうちの一作ですね。その辺で興味がわいて購入。
文化研究部の5人はある日突然人格が入れ替わるようになって…?
何となくイロモノっぽい設定だったので避けていたのですが、予想に反して真摯に青春する話でした。さすが上位枠といえそう。
以下ネタバレ
とりあえず、他人の過去の傷にどんどん踏み込んでいってバシバシ解決する主人公マジイケメン。機転が利くってレベルじゃねぇ。
ヒロインが抱える悩みはどれも代表的というか、男性恐怖症はまだしも他の二つは中学2年生くらいから高校生くらいまでよく悩むんじゃないかなぁという気が。少なくとも僕は身に覚えがあります(笑)。
そういう意味では、高校生くらいのときに読んでいればバイブル的なものになったかもしれないなぁ…と思うと切ない気分。タイミングって大切だ。
まぁとにかく、その辺についてはそれくらいよく書けているんじゃないかなぁと思います。多少主人公ができすぎでトントン拍子なのは否めませんが。
あと<ふうせんかずら>は別段明記しているわけではないですが、エンターテイナーというかそんな役割なんじゃないかなと思います。
喜劇の脚本家というか。賭けのようなものだと最後のてこ入れに疑問が残りますし、災害というには狙い済ましたかのような結末だし。
飛び降りたのも、演出と思えば盛り上がり自体は最高潮かなぁと。
あとは飛び降りたのは、主人公自身も自覚していない主人公の本音を呼び起こすためという線も考えられますが、そしたら多分天からの贈り物ですね。多少荒っぽいですが。
まぁそんな感じで想像の余地もあり、読後感もよく内容も濃い目で楽しめたかなと思います。面白かった。