傑作という言葉が求めるもの
けっさく【傑作】文学・美術・工芸などで、優れてできばえのよい作品。名作。(広辞苑)
いや、そんなまじめに考える気はないんですが。
形容詞なども全てそうですが、「他より」優れているかどうか、ということが問題なわけで、絶対的な評価なんてくだせやしないわけです。
だからそれらの言葉を使うとき、常に「それはどういう範囲において」傑作であるのか、少なくとも明らかにしなければならないな、と思います。
しかし私は、傑作と言うのはその範囲を超えても通じるものを指すことが多いような気がします。
例えば「アニメ史上に残る傑作!」というと、直近では『魔法少女まどかマギカ』なんかが当てはまると思います。
一見括りが大きくてアニメを普段見る人間であればその括りは無意味なように感じます。細分化した面白さの基準を持っているので、「期待したほどじゃなかった」「言うほどでもない」という反応がよく聞かれます。
しかし外部の人間が見ても面白さが分かる、という意味ではやはり有意義な使い方であったと思います。
枠を厳密に決めて定義するけれども、そのクオリティゆえに定義の外側でも通じる。
そういうもんかなあと思ったりしました。